企業と周辺地域の水資源問題

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干魃顧みぬネスレ天然水工場計画に反発
リニンガー氏ら9人の議員は4月、ネスレの計画の見直しを求めてオレゴン州のブラウン知事に書簡を送った。またポートランドの環境団体バークは、州政府が計画を承認した場合には告訴することを検討している。

引用元:SankeiBiz

スイス食品大手のネスレは、アメリカのオレゴン州において天然水のボトル飲料を生産する計画を発表しました。それに対して周囲からの反発が強まってきていることが問題視されています。反対派は地元議員および環境保護活動家たちで構成され、2015年5月20日にネスレのボトル詰め工場に集まって操業停止を主張しました。反対派たちがこれほどまでに反発する理由としては、オレゴン州における歴史的な干ばつにより資源が不安定になっていることが挙げられます。

そもそもネスレは、カスケードロックスというオレゴン州ポートランドにある静かな町から天然水を購入する計画を立てています。この町でボトリング工場を開設して天然水のボトル飲料を生産することを予定しており、現時点ではオレゴン州水資源局がこの計画について検討している段階です。
この計画に対して、地元の議員であるアン・リニンガー州議会下院議員(民主党)は反対意見を主張しています。長引く干ばつによって将来への影響が懸念される中、このような環境保護に反するような行動は慎むべきであると彼は言います。まずはカスケードロックスが不安定な環境下に置かれていることをしっかりと認識し、地元住民の生活や水資源確保のことを第一に考える必要があるのではないか、というのが反対派の主な主張です。
しかしカスケードロックスの行政官であるゴードン・ツィマーマン氏は、カスケードロックスは干ばつに見舞われていないと話します。また、今回のネスレの天然水工場計画が実施されれば固定資産税の徴収額は67%の増加が見込まれるため、失業率が深刻化しているカスケードロックスにとって大きなメリットとなるとしています。雇用創出や経済発展のために資源を利用することは当たり前のことであるというのが彼の主張です。

ネスレは今回の計画がカスケードロックスの環境や地元住民の生活に影響を与えることを懸念しており、干ばつの間は給水制限に従って運営することを発表しています。今回のことで、企業が天然資源を活用して業務拡大を目指すのはこういった試練を伴い、決して一筋縄では行かないということがわかったと言えるでしょう。さまざまな意見が食い違いを見せているネスレ工場計画問題は、今後どのような展開を見せるのでしょうか。これからネスレがどのような対処をし、計画を進めて行くのか、そして工場計画反対派たちがどのような動きを見せるのかに世界中から注目が集まっています。

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